冷徹上司の過剰な愛
「…っ、難波さん………本当にごめんなさい。難波さんの怒りがおさまるなら、なんだってします。」


「………。」


「…帰れって言うなら帰ります。」



多分今日は帰ったほうがいい。わたしがいても余計苛立たせるだけ。



「なんでも?」


「え?…はい。なんでもします!」



顔を上げた難波さんと瞳が絡むと、そう言ったことを強く後悔した。


多分難波さんの何かに火をつけた…。



「じゃ〜……僕の前で脱いで見せて。」



っ、脱ぐ!?…それって洋服を、だよね??



「なんでもするんでしょ?」


「っ、………はい…。」



そう言ったけど……それは違うんじゃない?脱ぐなんて…っ、…。


でも、"なんでも"にはそういうことも含まれているのは確か。そう告げたのはわたし。


……脱ぐしかない。


意を決して、まずはエプロンを取った。緊張と恥ずかしさから震える指で上の服のボタンを外していく。



「っ、…難波さん……、」



もう無理…これ以上は無理だ。
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