冷徹上司の過剰な愛
「今言ったこと、後悔しないようにね?」


「え?、」


「じゃ遠慮なく。」



と一瞬だけ笑ったかと思えば、次の時には唇が重ねられていて、隙を見て割って入ってきた舌がわたしを支配していく。


久しぶりの難波さんに優しさは感じられず、だけどそれが嫌とも思わない。


もしかしたら、わたしも難波さんとこうなることをずっと求めていたのかもしれない。



「…んっ、……。」



首筋を這うその唇に思わず声がもれる。


そんなわたしのことなどお構いなしの難波さんは完全にスイッチが入ったようで、多分もう止められない。


洋服の中に侵入してきた手は少しだけ冷たくて、火照るわたしの身体には心地良い。


そして、その手は止まることを知らず、器用にホックを外すとそのまま胸元に伸びてきた。



「っ、……!!」



どうしよう…今日のわたしは一段と敏感かも。軽く触れられただけで身体が反応するし、もっと…と求めてしまう。


難波さんもそれが分かっているように上手くわたしを支配する。



「…欲しい。って顔してる。」



そう言った難波さんから視線を逸らす。
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