冷徹上司の過剰な愛
次に目を覚ますと、窓の外は真っ暗になっていた。


何時間寝たんだろう?…あれ?ブランケット…?それに照明も点いてる…なんで?


勢いよく体を起こすと、「よく眠れた?」と背後から聞こえた声にドキッとする。



「…難波さん…?」



見ると、パソコンを開いて作業をしていた様子の難波さんがいて…。



「あ、えっと、わたし………か、帰りますっ。」



うん。とりあえず帰って頭を冷やそう。そして色々と整理しないと。


ブランケットをやや乱暴にソファに置くと、難波さんが口を開いた。



「あのん、」


「っ、…ごめんなさいっ。」



久しぶりの難波さんに緊張しすぎて、目もまともに見れない上に言葉も浮かばない。


ごめんなさいという言葉もなんに対してなのか自分でも分からない。



「…どうして謝るの?僕の留守中に悪いことでもした?」



そう言いながら近づいてくる難波さんから逃げの体勢を構える。


ダメダメダメ。それ以上は近づかないで…!
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