丘の上の大きな桜の木の下で、また会おう~After Story~
理亜「━━━━━ありがと、ここでいいよ!」
紀信「でも、今日は遅くなったし家まで……」

理亜「吉平に見られたくないし……
ほら、私達実家暮らしだし(笑)」

紀信「そうだよね。じゃあ、また!」
理亜「うん!また、よろしく!」

紀信「うん!あ…ありがとね」

理亜「ううん!」

紀信「理亜のおかげで、ほんと助かってる」

理亜「私も」

紀信「………」

理亜「……ん?紀信?」

紀信「いつかは……こんな関係、やめなきゃだよね?」

理亜「え?」

紀信「お互い、前に進めないから」

理亜「紀信…」

紀信「わかってるんだ。
鈴嶺は、絶対手に入らない。
断ちきらなきゃって!」

理亜「私は、このままがいい!」

紀信「理亜?」

理亜「勝手だってわかってる。
セフレなんて、あんまいい関係でもないことも。
紀信が、鈴嶺ちゃん以外に好きな人ができるまでは、私に付き合って!
…………時々で構わないから!
こんな関係でも、心の支えなの!」

紀信「………僕は構わないよ」

理亜「ありがと。
…………でもなんかさ…」
紀信「ん?」

理亜「私達の好きな人が、お互いに私達だったら良かったね(笑)」
紀信「そうだね…(笑)」

理亜「なんで、お互いに……忘れられないのかな?」

理亜の言葉が、紀信の心に響いていた。


宗匠「―――――お前、理亜のこと好きなの?」

後日。
宗匠と飲んでいた、紀信。
理亜は元々宗匠の友人で、三人で飲んだのが縁で知り合ったのだ。

紀信「は?」

宗匠「だっていくらセフレっつったって、理亜とばっかヤってんじゃん。
だから、好きなのかなって」

紀信「それはない」

宗匠「なんでそう言い切れんの?」

紀信「僕……理亜とシテるってゆうより、鈴嶺を抱いてる感覚なんだ。
理亜もそうだよ。
僕のこと、吉平くんだと思ってる。
だから、本当に僕達には“愛情”がない」

宗匠「そうなの?」

紀信「理亜には、言わないでほしいんだけど……」
宗匠「うん」

紀信「理亜、抱いてる最中……
“吉平…吉平…”って呟いてるんだ」

宗匠「え……なんかそれって…どうなの?」
さすがの宗匠も退いている。

紀信「でも、それは僕もお互い様だし(笑)」

宗匠「………やっぱ、恋愛は大変だな…(笑)」

宗匠は酒をグイッと飲み、苦笑いをしていた。


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