年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
そして約束の日。
辺りが薄暗くなった夕方。
私は黒のハイネックに首元にはパールが光る服とベージュのロングスカートを合わせ、指定された待ち合わせ場所に来ていた。
カジュアルな服で園城さんと会うのは初めてで変に悩んでしまった。
しばらく待っていると、園城さんは白い上品なセーターに細身のパンツ。黒のコートを羽織って現れた。
「お待たせ」
園城さんの細く長い脚を、引き立てるような服装で、街ゆく人がチラりと彼を見る。
相変わらず目立ってる……。
「予約した店がある。行こうか」
挨拶も早々に園城さんは、私の少し先を歩き店へと向かった。
5分ほど歩くとたどり着いた場所は少し年季のある建物の居酒屋であった。大衆居酒屋とまではいかないが、賑やかな雰囲気を感じさせるお店で、中に入ると店主が元気に出迎えてくれる。
「いらっしゃい!」
意外だ……。園城さんのことだから、ホテルのレストランとかを予約してるのかと思った。
その店は壁で仕切られた個室になっていて、店内が騒ついていても落ちついて会話出来る席であった。
普段私が行く雰囲気のお店と近いものを感じてなんとなくほっとした。