年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
「これが欲しいんですか!?」
「ああ、いや」
彼は鼻を指先でかくと、照れくさそうに視線を他所にやって言う。
「……すまない。俺はもしかしたら相当浮かれているかもしれない」
ほんのり耳が赤くなっている園城さん。
か、かわいい……。
「今使ってるやつはお客様用にして、普段使いはお揃いにしましょう」
私は意気揚々とそのマグカップを二つ手に取った。
「意外でした、こういうの好きじゃないと思ってて……前はほら、必要なものをどんどんカゴに入れていくだけだったので……」
「あの時はそうだな……キミに気味悪がられないようにしてた」
園城さんはよほど私に気を遣っていたのだろう。
彼からは何も言わず、出来るだけ私が自由に暮らせるようにしてくれていたんだなぁ。
それがすれ違いになってしまったんだけど……。
今は園城さんが私と一緒にあの家で暮らすことを見据えてくれているみたいで嬉しい。