年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
夜。
寝る準備を済ませ、園城さんの寝室に向かった。
今日からここで一緒に寝ることになる。
ただそれだけなのに、やけに緊張した。
「おじゃまします……」
おずおずと中に入っていくとすでにベッドの中にいた園城さんが「おいで」と手招きをする。
キレイに整えられたベッドの中に私はゆっくりと入っていった。
すぐに包み込んできた彼が私の耳元で「沙織」と名前を呼ぶ。
吐息が耳をくすぐって身体が疼きだす。
「え、園城さん……」
「もう悟って呼んでくれないのか?」
困ったような声を出す彼に心臓がくすぐられた。
そりゃ私だって改めて夫婦になって名前で呼びたいのだけど……意識するとなんだか恥ずかしくって……。
「ずっと園城さんって呼んでたからまだ……」
「そうか、じゃあ今日は名前で呼ぶまで寝かせられないな」
ドキンと心臓が強く胸を打った。
私を捕えるようなまっすぐな視線にもう逃げられないのだと実感する。