年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
本当は飲み物どころではないのだけど、頼まないと仲居さんに迷惑を掛けるので目に入ったものを注文した。
はやく、はやく話さないと。
注文をし終えた後、しばらくの沈黙。
私が口を開こうとした時、悟さんが先にかしこまって言葉を伝えた。
「この度は……」
しかしそこまで言うと、父は右手の平をヒラヒラと振る。
「いい、いい。そんなお堅いことは。復縁したんだろう?いいことじゃないか、今日は飲もう」
「えっ」
私の乾いた声が広がる。
復縁したってなんで知ってるの?
どう考えてもあの流れであれば離婚の手続きや謝罪だと思うのが普通だろう。
「お父さん勘違いしてたらあれだから言うんだけど……」
「知ってるぞ。全部園城君から聞いたからな」
「ええっ!」
私はまたさらに大きな声を出した。
悟さんに視線をやるとコクンと頷く。
いやいや、コクンじゃなくて……。
話を聞くにどうやら私が離婚を告げた後に仕事でお父さんと会っていたようで、そこで復縁したことを告げていたのだという。