年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
「またぜひ家にも遊びにきてください」
「ああ、行かせてもらうよ」
父は終始ご機嫌で家へと帰っていった。
「嬉しそうだったな」
「とんだ醜態を……」
「いや、羨ましいよ。沙織は愛されて育ったんだってすぐに分かる」
「へへっ」
確かに愛されて育った。
母親幼い頃に他界してしまった中、寂しさを忘れさせるようにずっと私の側にいてくれた父は偉大だ。
「なんだか楽しい時間でした」
しっかりとこれからの事を伝えられ、父も嬉しそうだった。これからより園城さんとの生活に不安は無くなった。
私の言葉に悟さんは小さく笑って見せた後、何かを考えるように遠くを見つめた。
「どうしたんですか?」
「次の日曜日は、こんな風に和やかにならないかもしれない。それでも、沙織は会うのか?」
そっか悟さんは私とお義母さんが会うことを心配しているんだ。
「会いますよ」
私は迷わずそう告げた。
悟さんだって向き合って私の父に誠意を伝えてくれた。
例えお義母さんが離婚したことを知らないとしても、私だって私なりに誠意を伝えたいって思う。
それが一緒に歩んでいくってことだから。
悟さんはふんわり笑って私の肩を抱いた。