年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
そしてお義母さんと会う日曜日がやってきた。
私は自宅でドレスに着替え鏡台の前で準備をしていた。
「母のドレスを着ていくのか?」
悟さんが不安気に尋ねてくる。
「はい……」
「無理に着なくていいんだぞ、この間買ったドレスだってある」
「いえ」
私はまっすぐに自分が着ているドレスを見つめた。
1週間ほど前に新しいドレスを買いに行こうと彼は誘ってくれた。
私の好きなドレスをたくさん買ってくれるらしく、とても魅力的なお誘いだったけれど断った。
代わりにアクセサリーを一緒に選んでもらった。
私に似合うもの、お義母さんのプロデュースしたドレスに似合うものを二人で選んで決めた。
お義母さんのドレスを完璧に着こなして見せる。
今日は逃げない。ちゃんと向き合うんだ。
「どうですか、私……」
「ああ、もちろん綺麗だよ」
会食はいつもの場所、『帝都ホテル』で行われる。
ここではあまりいい思い出がない。
シャンデリアで照らされた煌びやかな室内を歩いているだけで不安が込み上げてくる。
するとそんな私の様子を察したのか、肩にそっと手を添えてくれる悟さん。