年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
「だいたい沙織さんのやってる仕事なんて誰でも出来るのだから、やる意味なんてある?女性は家庭に入ってしっかりと夫を支えるべきよ」
「夫を支えるのは働きながらでも出来ます」
私が自分の思っていることをハッキリと告げると、お義母さんは腹を立てたのか声を低くして言った。
「最近の反抗的な発言はなんなの?」
こうなることは想定済みだ。
「反抗ではありません、私は悟さんともお義母さんとも対等に話をしたいんです」
するとお義母さんは鼻で笑った。
「対等?あなた何か勘違いしてるんじゃなくって?園城財閥の方が身分が上よ、源にあなたのお父様にも出資をしているわ。そんな状況で対等に口が利けると思って?」
「身分とかそういうのは関係ありません。私たちはお互いに惹かれ合って結婚をしました」
今まではハッキリと告げられなかった言葉。
後ろめたくて自信がなくて、お義母様の言うことにも「はい」と返事をするばかりだった。
「確かに私は……お義母様のように誇れるものがないかもしれません。ただ……彼と一生に生涯を添い遂げる身です。そんな相手に身分なんてものはないんです」