年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
思わず涙が滲む。
私たちは2度目の結婚。
もう今更結婚式を挙げたって意味がないのは分かっていたから、いいんだって思うようにしてた。
でも本当は式の写真を家に飾っていたりしている夫婦が羨ましかった。
どっちがいいかと聞かれたら今の悟さんとなら、式を挙げたいと答えるだろう。
「もちろんです」
私は真っ直ぐに悟さんを見て頷いた。
「このドレスは悟さんが選んで下さったんですか?」
「ああ、キミの好きなマイルス・モートで似合いそうな色を選んだ。気に入ってくれるだろうか?」
「キレイ……」
純白のドレスの中に淡いピンク色がかった生地が、上品な輝きを放ちながら空気を薫らせている。
その繊細な生地からは、気高さと清楚な美しさが溢れ出ており、マイルス・モートらしいドレスだった。
悟さんが選んでくれたんだ。
ずっと憧れていた。
これを見に纏ったら、私はどんな気持ちになるんだろうって。
「これを着ていいんですか……?」
「キミに着て欲しいんだ」
「嬉しい……」
私は鼻の奥をツンっとさせながらも、控えめに頷いた。