年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
おそらく自販機の飲み物を買ってから帰ろうとしたんだろう。
園城さんは私の声と、私がいることに驚いたのか目を大きく見開いている。
「どうして……」
完全に見つかってしまった……。
彼も状況が読めないのかフリーズしたまま、お互いに顔を見合った。
2日前に分かれた元妻がこんなところに、しかもこんな状態でいるとは誰も思わないだろう。
「こ、こんにちは」
動揺して意味の分からない挨拶をしてしまった私。
うう……穴があったら入りたいというのはこういう時に使うんだろう。
「どうしてキミがこんなところにいるんだ」
「そ、それは……」
出来ることなら言いたくない。
視線を他所に逸らすと園城さんはずいっと1歩近づいてきた。
「怪我したのか?」
「えっと」
「どこで?重傷なのか?」
「園城さん!?」
「何をしたらそうなったんだ?」
矢継ぎ早に質問をする園城さんにいつもの冷静さは無い。
焦ってる?
「あ、え……えっと」
あっけに取られていると、彼は冷静になったのか「ああ、いや失礼」と一言言って深呼吸をした。
どうしたんだろう……いつもの園城さんとは違う。
その後すぐに落ちついた声で尋ねてくる。
「何があった?」
園城さん、きっと私が大怪我して重傷だと思ってるんだ。
「あの、大したことはないといいますか……」
「隠さずに教えてくれ」