年の差契約婚~お別れするはずが、冷徹御曹司の愛が溢れて離してくれません~
そして私たちはあたかも結婚しているかのように衣装部屋を出た。
外に出てパーティーに参加する準備をしていると、園城さんが「受付を済ませてくる」と伝えその場を離れた。
今日は園城さんの親友、晴山財閥の婚約パーティーだ。規模は当然大きく、政界から芸能関係者まで幅広く集まる。
晴山財閥とは園城さんは家族ぐるみで仲がいいらしく園城さんのお義母さんも参加することになるだろう。
離婚してから初めてお義母さんと会うことになる。少し胃が痛いけれど、これっきりと割り切るしかない。
いい関係を装わないと……。
そんなことを考えていると、後ろからカツカツとヒールの音が響いた。
音の鳴り方で分かる。
お義母さんだ。
「あ〜ら沙織さん。ご無沙汰じゃない」
月に二回の食事会は、当然ながら離婚してから一度も参加していない。園城さんは忙しいと断ったらしいけれど、それなら私だけでもと伝えてきたので、体調を崩していると伝えたらしい。
お義母さんは、長い間私が体調を崩していることに違和感を持っているだろう。
その証拠に疑うような眼差しで、頭から足先まで私を舐めるように見る。