クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
「後で二人きりの時に改めて聞かせてくれ」

 透哉さんの照れたはにかみが、私の胸を甘酸っぱい気持ちで満たしていく。

 ──その瞬間、強い吐き気を催して勢いよく立ち上がった。

「七海?」

「ごめん、ちょっと席外すね……っ」

 急いで化粧室に行かないと、胃の中のものがすべて出てしまいそうだ。

 残された面々が心配そうにする気配を感じながら、私は脱兎のごとくその場を飛び出した。



 数日後、私のもとには大量の赤ちゃん用品が届いていた。

「まだ男の子か女の子かもわからないのに……」

 両親たちと食事をしたあの日、透哉さんはすぐに私を病院へ連れて行った。

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