クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
「敬語は使わなくていい。……右だな」

 まさかと予想したのは当たっていたようで、右脚を掴まれる。

 もう攣った痛みはとっくに消えていたけれど、彼は丁寧に私のふくらはぎを揉んだり、伸ばしたり、マッサージをし始めた。

 彼の大きな手はお湯の中でもわかるほど熱くて、存在感がある。指でぐっと肌を押されると、気持ちよさと一緒に羞恥心が生まれた。

「……っん」

「痛かったか?」

「う……ううん、痛くはないんだけど」

 こんなふうに触れられた事がないから、彼のぬくもりを強く意識して戸惑う。

 透哉さんの手はこんなに大きかったんだ。力も強いし、私の事も平然と抱き上げていた。

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