クールな御曹司との契約結婚は、初夜から愛と熱情に満ち溢れていました
 長い指が肌の上を滑るとひどくくすぐったくて、なんだか変な気分になる。

「くすぐったい……かも」

 背筋にぞくぞくしたものが伝うのを感じながら訴えると、私を見た透哉さんが軽く目を見開いた。

「……そうだな」

 望んだ通りに離れた彼の手を、少しだけ名残惜しいと思ってしまった。

「もうプールは終わりでいいか?」

 やけに押し殺した声で言われ、怒らせたのだろうかと不安になる。

「……うん」

 まだナイトプールは充分楽しめていないけれど、迷惑をかけたのだから仕方がない。

「部屋に戻るぞ」

「えっ、う、うん」

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