囚われのシンデレラ【完結】
「これから先、佳孝はどんどん責任ある立場になって行く。そんなあいつを、心から理解して支えてやってほしい。僕は、君の佳孝への想いを信じてるよ」
その眼差しから、柔らかさは消えていた。
「まだ学生の私に、出来ることは限られているかもしれない。でも、西園寺さんを大切に思う気持ちだけは誰にも負けないと思ってます」
私も真っ直ぐにその目を見つめ返す。
「僕も、僕の父のように、この先トップに立つ佳孝の側近として力を尽くすつもりだ。だから、君と僕は佳孝を支える仲間でもあるな。これからよろしくね」
優しさの戻った眼差しに、私も笑顔で答える。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「――何の話をしてるんだ?」
そこに、西園寺さんが戻って来た。
「こっちの話だよ。ね、あずさちゃん」
「は、はいっ」
突然同意を求められて、慌てて返事をする。
「俺に言えない話か?」
「い、いえ、そんなことは……」
西園寺さんが途端に不安そうな顔をするから困る。余計な心配は与えたくない。
「ほらほら、心配しない。あずさちゃんが、佳孝のこと大好きって話だよ」
「本当に?」
隣に座った西園寺さんが、私を覗き込む。
「そうです……っ!」
うん。嘘ではない。
「あずさがそう言うなら、信じる」
「はいはい、そーですか。恋人の言葉なら信じるのかよ!」
やってられないと、斎藤さんが笑う。
私も、西園寺さんの力になれるように。
いつか、私が支えとなれるように頑張ります――。
斎藤さんと笑い合う西園寺さんを見て、心の中で自分に誓う。