死に戻り皇女は禁色の王子と夢をみる

苦々しげに奥歯を噛んだフェルナンドが、吐き捨てるように言いながらアルメリアを睨み付ける。

アルメリアは諦めたように笑うと、もう一度剣を抜いた。

「となると、玉座に座るためですかね。貴方は王妃と共謀し、国王陛下を御病気にしてその座に着いていましたから」

「一体どういうことなの?」

二人の話について行けていないクローディアは、アルメリアのコートの裾を握った。

言っている意味が分からないのだ。フェルナンドが自分に執着していたのは、帝国を手に入れるために、アルメリアの存在が必要なのだと思っていたから。
まるで、他に目的があったように聞こえる。

「母上、この男は誰かを愛し大切にすることなど出来ません。この男は玉座に座るために、貴女のような容姿の妻を欲しただけですので」

「私の容姿って…」

「白銀色の髪と菫色の瞳の王妃を、肖像画で見たことはありませんか?」

アルメリアの言葉に、フェルナンドの顔が不気味に歪む。唇はニィッと横に引かれ、笑っているようだった。

(───肖像画………あ…!)

記憶を巡らせたクローディアは、リアンと共に訪れた美術館で見た一枚の絵を思い出した。
< 319 / 340 >

この作品をシェア

pagetop