本当の恋とは言えなくて
「お母さん、お帰りなさい。お仕事お疲れ様でした。たっくんは少し咳と鼻水があって、心なしか食欲が無いように見受けられましたがそれ以外はかわりなく過ごしています。」
笑顔で今日の様子を丁寧に伝える。
「ありがとうございます。紬先生。いつも丁寧に見ていただいて。」
ホッとしたようにたっくんを抱きしめる麗子さんはビジネスマンから母親の顔に戻っていた。たっくんもさっきよりも元気になったように見える。
「ねぇ、かずと、はるま、今日たっくんのいえにご飯食べに来て~」
お母さんの腕の中から甘えるように言うたっくん。
「ごめんな、卓。今日まだ仕事が残ってるんだ。」
駒山さんが申し訳なさそうにたっくんの頭を撫でながら言う。
「うーん、じゃあ、俺が何か買っていこうか?麗子仕事で疲れてるだろ」
優しい笑顔で武井さんが言う。
「いや、でも春馬仕事…」
麗子さんが遠慮がちに言いかけるとそれを遮るように
「ありがとう!はるま。ねぇ、紬先生もたっくんの家に来て一緒にはるまの買ってきたご飯食べよ~」
いいこと思いついた!と言うようにたっくんが言う。
「うーん、先生も一緒に食べたいんだけどな、まだ帰ってないお友達がいるからな~まだいっちゃんやゆいとくんと遊ばなきゃ。」
そう残念そうに言うと
「そっかぁ、先生今日遅番?」
と大人っぽく言うたっくん。
「そう、良くわかったね~今日先生が一番最後に保育園から帰る人なんだ。」
「卓、紬先生まだ忙しいんだって。残念だけどまた明日だね。紬先生、お世話になりました!」
「いいえ、また明日!気をつけてお帰り下さいね。」
笑顔で手を振る。
麗子さんとたっくん、武井さんも笑顔で手を振って帰るなか駒山さんは深々とお辞儀をして帰って行った。
(変な人…。)
何だかどっと疲れて保育室に戻った。
「すみませんでした。園長先生。長時間になってしまって。」
「いえいえ、いいのよ。しかし、イケメンの二人だったねぇ~。」
何だかいろいろ聞きたい感じの園長先生。
優しくていつも私たち保育士の事を大切にしてくれる園長先生は私の事もいろいろ気にかけてくれている。
「はい。あ、それからさっきたっくんのお母さんがお迎えに来られてついでにお渡ししました。」
「そうなの。じゃあ、後いっちゃんとゆいとくんの二人ね。」
「はい。」
時計を見ると7時過ぎ。
もうすぐみんなお迎えかなぁ…
(それにしても…あの二人と麗子さん、たっくんはいったいどんな関係なのかな…)
何とも言えない不思議な関係…
笑顔で今日の様子を丁寧に伝える。
「ありがとうございます。紬先生。いつも丁寧に見ていただいて。」
ホッとしたようにたっくんを抱きしめる麗子さんはビジネスマンから母親の顔に戻っていた。たっくんもさっきよりも元気になったように見える。
「ねぇ、かずと、はるま、今日たっくんのいえにご飯食べに来て~」
お母さんの腕の中から甘えるように言うたっくん。
「ごめんな、卓。今日まだ仕事が残ってるんだ。」
駒山さんが申し訳なさそうにたっくんの頭を撫でながら言う。
「うーん、じゃあ、俺が何か買っていこうか?麗子仕事で疲れてるだろ」
優しい笑顔で武井さんが言う。
「いや、でも春馬仕事…」
麗子さんが遠慮がちに言いかけるとそれを遮るように
「ありがとう!はるま。ねぇ、紬先生もたっくんの家に来て一緒にはるまの買ってきたご飯食べよ~」
いいこと思いついた!と言うようにたっくんが言う。
「うーん、先生も一緒に食べたいんだけどな、まだ帰ってないお友達がいるからな~まだいっちゃんやゆいとくんと遊ばなきゃ。」
そう残念そうに言うと
「そっかぁ、先生今日遅番?」
と大人っぽく言うたっくん。
「そう、良くわかったね~今日先生が一番最後に保育園から帰る人なんだ。」
「卓、紬先生まだ忙しいんだって。残念だけどまた明日だね。紬先生、お世話になりました!」
「いいえ、また明日!気をつけてお帰り下さいね。」
笑顔で手を振る。
麗子さんとたっくん、武井さんも笑顔で手を振って帰るなか駒山さんは深々とお辞儀をして帰って行った。
(変な人…。)
何だかどっと疲れて保育室に戻った。
「すみませんでした。園長先生。長時間になってしまって。」
「いえいえ、いいのよ。しかし、イケメンの二人だったねぇ~。」
何だかいろいろ聞きたい感じの園長先生。
優しくていつも私たち保育士の事を大切にしてくれる園長先生は私の事もいろいろ気にかけてくれている。
「はい。あ、それからさっきたっくんのお母さんがお迎えに来られてついでにお渡ししました。」
「そうなの。じゃあ、後いっちゃんとゆいとくんの二人ね。」
「はい。」
時計を見ると7時過ぎ。
もうすぐみんなお迎えかなぁ…
(それにしても…あの二人と麗子さん、たっくんはいったいどんな関係なのかな…)
何とも言えない不思議な関係…