Better late than never〜失った恋だけど、もう一度あなたに恋してもいいですか?〜
「お、おはようございます。お久しぶりです、本当に……。あの……兄に確認してもらいたい書類があったんですが……今は不在のようですね」
「秀之なら社長の所に行っているはずですよ」
「そうでしたか。教えていただきありがとうございます。ではまた出直しますね」
その時、一瞬だけ彼が操作している画面が目に入る。あまりパソコンについて詳しいわけではなかったが、それが普段の会社で使われているがめんでないことはすぐにわかった。
もしかして、会社のセキュリティに何か問題でもあったのかしら──昔は警察のサイバーセキュリティ課に所属していて、今はセキュリティ関連の会社を経営している彼いるということは、きっと二人で何かを調べているに違いない。
芹香は胸がツキンと痛むのを感じ、ため息をつく。芹香の兄と誠吾は昔から仲が良く、二人がコソコソ何かをやっているのを見るたびに、除け者にされているような気持ちになった。
二人の間に入りたいのに入れない──それが悔しくて仕方なかった。唇を噛み締め、秘書室に戻ろうと振り返った時だった。
「芹香? 何をしているんだ?」
突然背後から声をかけられ、心臓が大きく飛び跳ねる。振り返るとそこには父の弟である副社長が立っていたのだ。彼は不思議そうに芹香を見つめていた。
「副社長! おはようございます」
「おや、常務は不在かね?」
「えぇ、今は社長室に行っております」
「そうか。ちょっと確認したいことがあったのだが、また後にするよ」
副社長の背中を見送りながら視線だけを部屋の中へ送る。しかし机の前に誠吾の姿はなく、思わず目を瞬いた。
とはいえこの部屋に逃げ場はない。芹香は椅子が引いたままになっている様子から、誠吾のいる場所が容易に想像出来た。
「秀之なら社長の所に行っているはずですよ」
「そうでしたか。教えていただきありがとうございます。ではまた出直しますね」
その時、一瞬だけ彼が操作している画面が目に入る。あまりパソコンについて詳しいわけではなかったが、それが普段の会社で使われているがめんでないことはすぐにわかった。
もしかして、会社のセキュリティに何か問題でもあったのかしら──昔は警察のサイバーセキュリティ課に所属していて、今はセキュリティ関連の会社を経営している彼いるということは、きっと二人で何かを調べているに違いない。
芹香は胸がツキンと痛むのを感じ、ため息をつく。芹香の兄と誠吾は昔から仲が良く、二人がコソコソ何かをやっているのを見るたびに、除け者にされているような気持ちになった。
二人の間に入りたいのに入れない──それが悔しくて仕方なかった。唇を噛み締め、秘書室に戻ろうと振り返った時だった。
「芹香? 何をしているんだ?」
突然背後から声をかけられ、心臓が大きく飛び跳ねる。振り返るとそこには父の弟である副社長が立っていたのだ。彼は不思議そうに芹香を見つめていた。
「副社長! おはようございます」
「おや、常務は不在かね?」
「えぇ、今は社長室に行っております」
「そうか。ちょっと確認したいことがあったのだが、また後にするよ」
副社長の背中を見送りながら視線だけを部屋の中へ送る。しかし机の前に誠吾の姿はなく、思わず目を瞬いた。
とはいえこの部屋に逃げ場はない。芹香は椅子が引いたままになっている様子から、誠吾のいる場所が容易に想像出来た。