Better late than never〜失った恋だけど、もう一度あなたに恋してもいいですか?〜
「あなたは何もわかっていない……」
「それは明智さんが何も話してくれないからでしょう⁈」
ここまで言っても誠吾は口を閉ざしているだけで、何も話してはくれない。その態度に芹香の我慢はもう限界だった。
「……もう帰るから手を離して……」
「……それは出来ない」
彼が一体何がしたいのか、その気持ちが何一つわからない。あの日は突き放したくせに、今は離してもらえないことに怒りが沸いてくる。
「……明智さんなんて嫌いよ……大嫌い……。いつも私の気持ちを踏み躙るんだもの……」
誠吾は目を見開くと、手を伸ばして芹香の目から溢れる涙をそっと拭う。
「……何故そう思うんですか?」
「いつも私を除け者にするじゃない……それに……」
「それに?」
「あの日……私の気持ちを否定したわ……。その上で拒絶もした……! 私は本気で明智さんが好きだったのに、偽物だって言い切った……」
「それは……あなたはまだ若かったから……」
「でも若いなりに真剣だったの! あなたを好きだった……だからあなたを忘れたくて嫌いになろうとしたのに……!」
芹香は誠吾の手を振り払い、先ほどもらったネックレスを外すと彼に向かって投げつけた。
「こんなのいらない! あなたの周りにはたくさんの女性がいるんだし、誰かにあげればいいじゃない! どうせあなたは私の保護者のつもりなんでしょ? 私は恋愛対象になれないのなら……お願いだから期待させないでよ……」
泣きじゃくる芹香を見つめていた誠吾は、床に落ちたネックレスを拾い上げる。
「これはあなたのために買ったものです。あなた以外に渡すつもりなんてありませんよ」
それから再び芹香の首に手を回すと、ネックレスを付けた。
その時だった。二人の体が密着した瞬間、芹香は誠吾の体の変化に気付いてハッとした。
男の人の体のことは全くわからない。でも彼の下半身が硬く張り詰めているような気がしたのだ。
もしかして……さっきのキスで? 熱くなったのは私だけじゃなかったの? 私のことをちゃんと"女"として見てくれたということ? ──いや、そんなわけがない。また拒絶されたら生きていられない。
ただの性的欲求かもしれない。私を女として見だわけじゃない。きっとキスに体が反応しただけ。恋愛対象であるはずがない──そう思いながら、芹香は再び彼の下半身に視線を動かす。
もしそうだとしても、別にいいじゃない──今なら彼を独り占め出来る最後のチャンスかもしれない。
恋愛対象になれなくても、最後の思い出くらいは作らせて欲しい。そうしたら今度こそ諦められる気がするの──芹香は唾をゴクリと飲み込んだ。
「それは明智さんが何も話してくれないからでしょう⁈」
ここまで言っても誠吾は口を閉ざしているだけで、何も話してはくれない。その態度に芹香の我慢はもう限界だった。
「……もう帰るから手を離して……」
「……それは出来ない」
彼が一体何がしたいのか、その気持ちが何一つわからない。あの日は突き放したくせに、今は離してもらえないことに怒りが沸いてくる。
「……明智さんなんて嫌いよ……大嫌い……。いつも私の気持ちを踏み躙るんだもの……」
誠吾は目を見開くと、手を伸ばして芹香の目から溢れる涙をそっと拭う。
「……何故そう思うんですか?」
「いつも私を除け者にするじゃない……それに……」
「それに?」
「あの日……私の気持ちを否定したわ……。その上で拒絶もした……! 私は本気で明智さんが好きだったのに、偽物だって言い切った……」
「それは……あなたはまだ若かったから……」
「でも若いなりに真剣だったの! あなたを好きだった……だからあなたを忘れたくて嫌いになろうとしたのに……!」
芹香は誠吾の手を振り払い、先ほどもらったネックレスを外すと彼に向かって投げつけた。
「こんなのいらない! あなたの周りにはたくさんの女性がいるんだし、誰かにあげればいいじゃない! どうせあなたは私の保護者のつもりなんでしょ? 私は恋愛対象になれないのなら……お願いだから期待させないでよ……」
泣きじゃくる芹香を見つめていた誠吾は、床に落ちたネックレスを拾い上げる。
「これはあなたのために買ったものです。あなた以外に渡すつもりなんてありませんよ」
それから再び芹香の首に手を回すと、ネックレスを付けた。
その時だった。二人の体が密着した瞬間、芹香は誠吾の体の変化に気付いてハッとした。
男の人の体のことは全くわからない。でも彼の下半身が硬く張り詰めているような気がしたのだ。
もしかして……さっきのキスで? 熱くなったのは私だけじゃなかったの? 私のことをちゃんと"女"として見てくれたということ? ──いや、そんなわけがない。また拒絶されたら生きていられない。
ただの性的欲求かもしれない。私を女として見だわけじゃない。きっとキスに体が反応しただけ。恋愛対象であるはずがない──そう思いながら、芹香は再び彼の下半身に視線を動かす。
もしそうだとしても、別にいいじゃない──今なら彼を独り占め出来る最後のチャンスかもしれない。
恋愛対象になれなくても、最後の思い出くらいは作らせて欲しい。そうしたら今度こそ諦められる気がするの──芹香は唾をゴクリと飲み込んだ。