Better late than never〜失った恋だけど、もう一度あなたに恋してもいいですか?〜
「……私やっぱり明智さんが大好きです。明智さんしか目に入らないし、明智さん以外の人を好きになれないの」

 芹香の告白を聞いた全員が、驚いたように目を見開く。

「せ、芹香さん⁉︎ 急にどうしたんですか⁉︎」

 誠吾が頬を染めて目を瞬きながら、おろおろとうろたえる姿を初めて見た芹香は、新しいときめきを知って胸がキュンと高鳴る。

「私……もう明智さんのことを二度と諦めたりしませんから……だから明智さんも絶対に私のことを離さないでほしいです……」

 どんなに怖くても、誠吾が守ると言ってくれた言葉を信じることが出来たし、その言葉の通り、誠吾は芹香を探し出してくれた。そんな彼のそばにいたいと、自分には彼だけなのだと再確認した。

 彼はどう思っただろう──おずおずと誠吾の顔を覗き込むと、彼は優しく微笑み、芹香の体を強く抱きしめる。それだけで誠吾の気持ちが伝わってくるような気がした。

「当たり前じゃないですか。私の胸を熱くするのは、あなたしかいないんですから」

 芹香と誠吾が二人の世界に浸る様子を見ていた父と兄は、顔を見合わせて苦笑いをした。

「いやはや……芹香ってば意外と大胆なんだな」
「まぁ昔から明智さんが一番だったしね。俺が明智さんと一緒にいると、いつも睨まれて大変だったよ」
「なんだかんだ、芹香の目にはずっと明智くんしか入ってなかったからね」

 その時、警察車両に乗せられる副社長と太一が、悔しそうに四人を睨みつけているのが見えた。

「どうせ証拠は何もないんだ! 俺たちを逮捕なんて出来るわけがない!」

 副社長が吐き捨てるように叫ぶと、ビクッと震えた芹香を彼らから守るように誠吾は背を向けた。彼の香りに包まれ、芹香は安心感に包まれる。

 誠吾は顔だけ動かして二人を見据えると、不敵な笑みを向けた。
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