僕の特技は秘密です
「そういうことか。」

データを削除する方法として、存在するデータそのものを消すのではなく、乱数などを組み込み、読み取りができないようにする方法がある、とネットの記事で読んだことがある。

今まではきれいに無くすことを考えていたが、ぐちゃぐちゃな何かで覆いかぶせば、映像は見えなくなるのか…。

なんとなく仕組みを理解した僕は、高校を卒業するまでに周りに残された記憶、思念、残像、なんと表現したら良いのかわからないが、微弱な何かを映像、音声として読み取ったり、それを意図的に見えなくする方法を身に着けた。
そして、この特技は意外なところで役に立つ。

大学受験に向けて図書館で勉強をしていた時のことだった。
図書館で僕と同じように必死に勉強していた学生の思いが至る所に残されており、その中には試験の問題やそれに対する答えもあった。

中には答えを間違えて覚えていた学生もいた様で完ぺきではなかったが、周囲からの情報を読み取ることで、他の学生よりも簡単に受験に臨むことができ、希望していた大学へ進学することができた。
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