結ばれてはいけない御曹司に一途な想いを貫かれ、秘密のベビーごと溺愛されています
理仁さんはかつて私に、本音を聞かせてほしいと言った。そして彼自身も私に本音をぶつけてくれた。

だからこそ、彼らも本心をぶつけて話し合う必要があると思うのだ。

「どうか本音を教えてください」

彼女の気持ちを聞くことで、理仁さんは私との結婚よりも三原さんを選ぶかもしれない。

だが、理仁さんがそう決めたなら従うつもりだ。私も杏花も、理仁さんの幸せを一番に願っているのだから。

三原さんは毒気を抜かれたように肩を落とし、言葉を失った。

理仁さんは少々困り顔で三原さんの言葉を待っている。

「……私は先に帰っていますね」

部外者がいては話しづらいかもしれない。ベビーカーを押して杏花のところへ向かおうとすると。

「待ってくれ、菫花」

腕を掴まれ、私は足を止めた。

「そばにいてほしい」

そう言って私を引きとめると、三原さんに向かって、あらためて硬い声で切り出した。

「三原さん。あなたの本音を聞かせてくれ」

彼女は言いにくそうに目を逸らし、バッグをぎゅっと握りしめた。

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