結ばれてはいけない御曹司に一途な想いを貫かれ、秘密のベビーごと溺愛されています
エピローグ


一年後。とある日曜日の朝。

ピンク色のドレスを着てくるくると踊る杏花の動画をテレビに映し、家族三人で鑑賞した。

幼稚園の発表会があったのは昨日のこと。杏花は春を知らせる桜の妖精役だった。

「サクラひらひら~♪ ハルですよ~ハルですよ~」

杏花はテレビの横で動画と同じようにくるくる舞ってくれる。

最近バレエを習い始めたせいか、音楽に合わせて踊るのが大好きだ。

「上手だ」

「本当にかわいいわ」

まるで小さな天使のよう。舞台に立つ杏花は、世界中の幸せを押し込めたかのように尊く、愛らしさに満ちていた。

今、杏花は家の近所にある幼稚園に通っている。

そして私は、育児と家事をこなしながら、お料理ブログの更新や雑誌の連載を続けていた。

『シングルマザーの楽ちん素敵飯』と題されたブログは、『ハッピーマザーの楽ちん素敵飯』に改名。

ブログ上で『結婚しました』と報告をしたら、思っていた以上にたくさんの人からお祝いのコメントが届いた。

同時に「これからもお料理をアップしてください」「結婚してもブログを辞めないで」という要望をたくさんもらい、今後もタイトルを変えて続けていくことにしたのだ。
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