結ばれてはいけない御曹司に一途な想いを貫かれ、秘密のベビーごと溺愛されています
「ドレスを着たかわいいお嫁さんが見たかったと、素直におっしゃればいいのに」
お義母様の言葉に、お義父様は照れたように咳ばらいをする。
「わざわざこんな場まで用意してくださり、ありがとうございました」
そう言って頭を下げたのは、黒留袖と黒紋付羽織袴を着た私の両親だ。
「こちらこそ。うちの親戚は跡取りだなんだのとうるさくて、招待するとなると頭が痛いもんですから」
理仁さんからも以前聞いたことがある。親族、とくに前当主である理仁さんのお祖父様とそのご兄弟は家柄に厳しく、跡継ぎや嫁への注文がうるさいと。
理仁さんのご両親は、心無い言葉をかけてくる親族から私を守ろうとしてくれたのかもしれない。
「私たちは、理仁が納得のいく結婚をしてくれればいいのよ?」
お義母様が私たちに向かって微笑みながら言い添える。
藤ヶ音家という立派な家名を継ぐしがらみがなくなったわけではないけれど、少なくとも両親らは結婚に賛成してくれている。
それだけで充分だと思った。
「派手にやるだけが式ではありませんからね。大事なのは、主役のふたりが満足することです」
「それに、今日は杏花ちゃんも主役ですからね」
そう言って私の母は杏花を連れて子ども用の小さなウエディングドレスのもとに向かう。
お義母様の言葉に、お義父様は照れたように咳ばらいをする。
「わざわざこんな場まで用意してくださり、ありがとうございました」
そう言って頭を下げたのは、黒留袖と黒紋付羽織袴を着た私の両親だ。
「こちらこそ。うちの親戚は跡取りだなんだのとうるさくて、招待するとなると頭が痛いもんですから」
理仁さんからも以前聞いたことがある。親族、とくに前当主である理仁さんのお祖父様とそのご兄弟は家柄に厳しく、跡継ぎや嫁への注文がうるさいと。
理仁さんのご両親は、心無い言葉をかけてくる親族から私を守ろうとしてくれたのかもしれない。
「私たちは、理仁が納得のいく結婚をしてくれればいいのよ?」
お義母様が私たちに向かって微笑みながら言い添える。
藤ヶ音家という立派な家名を継ぐしがらみがなくなったわけではないけれど、少なくとも両親らは結婚に賛成してくれている。
それだけで充分だと思った。
「派手にやるだけが式ではありませんからね。大事なのは、主役のふたりが満足することです」
「それに、今日は杏花ちゃんも主役ですからね」
そう言って私の母は杏花を連れて子ども用の小さなウエディングドレスのもとに向かう。