結ばれてはいけない御曹司に一途な想いを貫かれ、秘密のベビーごと溺愛されています
「次の新作デザートの盛り付け、考えてみてくれない? うーん、がっつり盛った感じよりかは、クリエイティブで、チルいやつ」

「ちるい……」

言っていることの半分くらい意味がわからなかったけれど、要は店の雰囲気に合っていればいいのだろう。とにかく私は新作デザートの盛り付けを丸一日考えた。

大きな木製のプレートにナッツたっぷりの薄焼きパンケーキをランダムに配置し、立体感が出るように、パンケーキの下にマシュマロやフルーツを潜り込ませた。あえて素材を見せないことでわくわく感を演出したのだ。

ココナッツファインやフルーツのソース、クリームをさりげなく散らし、ハーブとデンファレの花でちょんと飾る。

「菫花ちゃん、最っ高だよ~!」

人気メニューとなり、オーナーも大満足。それから新作の盛り付けを任せてもらえるようになった。

家でも丁寧に盛り付けるよう心がけた。杏花は一歳を過ぎた頃から固形の食事ができるようになり、見た目に食欲が左右されることが多くなってきたのだ。

好き嫌いの多い杏花だが、ワンプレートにかわいらしく盛りつけたり、お弁当箱に入れて遠足のように飾りつけてやると、喜んで食べてくれるようになった。

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