謎多き旦那様の嘘、または秘密

「僕の顔を見ても、百年に一度の厄災は起きない」

自嘲する顔をじっと見てしまう。

そんな厄災が起きたとしても。
あなたをそんな目に遭わせたのは何だったのか。

「痛く、ありませんか」

無意識に手を伸ばした。その手を取られ、握られたまま手を降ろされる。

「全く」
「何で、どうして、そんなことに」

新しい傷だというのは私にでも分かった。

「二つ目は君はバス事故に遭って怪我をしたと言ったこと」

旦那様は私の質問には答えなかった。

私の怪我の原因なんかより、顔の傷の方が、

「君は自分で、二階の窓から飛び降りた。窓ガラスを破って」

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