謎多き旦那様の嘘、または秘密
私はここで、こんなことをしていたら、また怒られる。
「ああああああ!!」
「落ち着け」
また、私は。
「落ち着くんだ」
傍には彼がいた。
椅子から立ち上がり、私の身体を押さえている。
よく見ると部屋の中は真っ暗ではなく、窓から月明かりが入っていた。
月に照らされたその人は綺麗だった。
「水を」
コップを差し出されて反射的に受け取った。そう言えば最初に起きた時も、こうして水をくれた。
受け取ったものの、手の震えが止まらず、口へ持っていけなかった。それを見て、手を添えてくれる。