謎多き旦那様の嘘、または秘密
「君の帰る場所を壊してしまった」
静かに、自分の顔の右目元へ触れた。
きっと顔を隠していたのは私が思い出すからではなく、私が心配すると思ったから。
いや、怖がらせない為かもしれない。
「それで罰を受けた」
次は手を伸ばすと触れることが出来た。
皮膚が変色していて、少し凹凸がある。
「悪かったと、」
その唇に、口付ける。
短い時間だった。
「私は飛べなかったし、どこへも行けなかったし、死ねませんでした。でも、あなたと会えた」
ぎゅっと、その首に縋りつくと、背中を支えてもらえた。