愛のかたち
月末、野上から渡された初めての給料明細を、彩華は穴が開くほど熟視していた。十分一人で生活していける金額だった。
健太には仕事が決まったことをその日のうちに報告したが、結局翔にはまだ伝えられずにいた。数ヶ月働いて仕事を完璧にこなせるようになったら、翔からの生活費の援助を断ろうと考えていた。翔との繋がりは金銭面だけだが、援助がなくなると完全に繋がりが途絶えてしまうのかと思うと、少し寂しくもあった。
今は家賃も翔が払ってくれているが、一人には贅沢過ぎる広さと金額だった。もっと狭くて家賃の安い部屋への引っ越しも考えているが、そうなると引っ越し費用が必要になる。それが貯まるまでは、まだ少し時間が掛かりそうだ、ということを、少し嬉しく思っている自分がいる。
たとえ金銭面の援助だけだとしても、それが続く限り、翔は毎月自分のことを考えるだろう、と、まだそんなことを思ってしまう往生際の悪い自分に自嘲した。
もう翔は戻ってこない。そんなことはわかっているのに、彩華の気持ちは、あの日から全く変わっていなかった。
どうすれば諦めがつくのだろうか……
健太には仕事が決まったことをその日のうちに報告したが、結局翔にはまだ伝えられずにいた。数ヶ月働いて仕事を完璧にこなせるようになったら、翔からの生活費の援助を断ろうと考えていた。翔との繋がりは金銭面だけだが、援助がなくなると完全に繋がりが途絶えてしまうのかと思うと、少し寂しくもあった。
今は家賃も翔が払ってくれているが、一人には贅沢過ぎる広さと金額だった。もっと狭くて家賃の安い部屋への引っ越しも考えているが、そうなると引っ越し費用が必要になる。それが貯まるまでは、まだ少し時間が掛かりそうだ、ということを、少し嬉しく思っている自分がいる。
たとえ金銭面の援助だけだとしても、それが続く限り、翔は毎月自分のことを考えるだろう、と、まだそんなことを思ってしまう往生際の悪い自分に自嘲した。
もう翔は戻ってこない。そんなことはわかっているのに、彩華の気持ちは、あの日から全く変わっていなかった。
どうすれば諦めがつくのだろうか……