初めては好きな人と。

 一糸まとわぬ姿を、護の鳶色の瞳が見つめる。

 恥ずかしくて死んじゃいそう…。

「綺麗だ、美月」
「あんまり、見ないで」
「それは無理だよ。…どれだけ俺が我慢してたか知らないでしょ」

 護は、時間をかけて私の体をほぐしたあと、私の足を開くと熱く固くなった自身をゆっくりと私の中に(うず)めていった。

 申し訳なさそうに「ごめん」と何度も謝る護にわたしはキスをねだる。

 深くつながったまま、私たちは抱きしめあい、キスを交わす。二人の間に隙間がないくらい全部が密着しているこの状態に、泣きそうなくらいの幸せを感じていた。

「はぁ…、幸せ」

 護の口からこぼれた呟きに、胸がきゅんと高鳴る。「私も」と言って、顔を引き寄せて自分から口づけた。

 私の中に護を感じる。

 痛みさえも、嬉しかった。

「ごめん、俺…もう」
「うん…っ」

 護が眉をしかめて切なげに言う。いつも余裕で大人な彼の切羽詰まった表情にそそられて、背筋がぞくぞくと震えた。

 揺り動かされていくうちに、今まで感じたことのないほどの快感がこみ上げてくる。
 私の悲鳴に近い声は、護の口づけによって吸い込まれた。


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