甘く、溶ける、君に。


弱い自分はこうも簡単に千輝くんを招いてしまって、自分から関わろうとしてしまう。

最初は千輝くんが訪ねてきたから、と言えるけどでも結局は自分の甘さが原因なわけで。




「夜飯もらいにきたわけではなかったんだけど。ただ遥乃と食べたいと思っただけで」


「わ、私が作りたいと思ったからいいの」




……ずるい、こういうこと言うの、本当にずるいと思う。



"ただ遥乃と食べたい"なんて単純に嬉しくなっちゃうじゃん。


ばか、ばかばか。大ばかだ、千輝くんは。

会っていなかった8年で優しさに加えてずるさまで習得したの?
こんな風に言われたら、尚更もうきみのこと拒めない。



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