だって、恋したいもん!

第百話  打ち上げ







さて、

今日は木曜日♪

昼コン前の最後の練習の日♪



彼のバンドに参加することでまた違った音楽の楽しさを知った。


そして彼と一緒に過ごせる時間が何よりも嬉しい♪



今までは渡り廊下で一人で聞いていたのに…

彼と一緒に演奏が出来る♪

ピアノやっててよかったなぁ~♪




由依「理佐?何ニヤニヤしてんの?」

理佐「え…?やだ…私ニヤニヤしてた?」

由依「うん、すごいスケベそうだったよ」

理佐「え、うそ?やだ……」

由依「行かないの?練習」

理佐「あ、うん…行こう♪」


美波「理佐ぁー、由依ぃー行こう♪」

と、美波とおぜちゃんも教室まで来た。



廊下へ出ると茜が、

茜「先行ってるねー!」

と、走って階段を上がって行った。


そして教室へ行くとみんなもちょうど来たところだった。


義雄「じゃあみんなで機材運ぼうか」

秋元「おぜちゃん、オレらドラムの手伝ってやろうか」

尾関「うん、わかった♪」


そしてそれぞれがそれぞれの機材を運びセッティングをし始めた。


キーボードは橋本くんが運ぶのを手伝ってくれた。


理佐「これって橋本くんのなの?」

橋本「いや、これは部のだよ」

理佐「そうなんだ…」

橋本「大きいものはみんな部の備品だよ」

理佐「へぇ~…」


義雄「部費で買ったやつとか、OBが置いてってくれたやつとか…」


由依「西野くん、これは?」

義雄「あ、それオレの私物…エフェクターとかが入ってんだ」

由依「大きいし重たいよ」

義雄「うん、そうなんだ」

義雄「いちいち持ってくるの重たいから学校に置いてるんだよ」

由依「へぇ~、これも全部使うの?」

義雄「うん、今日は本番の練習するから全部使うよ。開けてくれる?」

由依「あ、うん」



由依「すごいいっぱい!」

義雄「一通り練習したら後で小林さんも繋いでみなよ」

由依「どうやって使えばいいのかわかんないよ…」

義雄「プリプリの音っぽくなるように一緒に調整してあげるよ」

由依「えーー!!そんなの理佐に怒られちゃうよぉー」

理佐「ちよっとぉ、由依まで美波みたいなこと言ってるぅー!!」

由依「あはっ!」

義雄「…………?」



義雄「一応説明しておくと…」

義雄「このオレンジのがディストーションて言って音を歪ませるのね」

義雄「で、黄色がオーバードライブで…これも歪ませるんだけど歪みよりも音に腰を出す感じかな?」

義雄「だからプリプリやるならオレンジよりも黄色の比率を上げたほうがいいかな?」

義雄「で、あとはイコライザーとボリュームペダルね」

義雄「赤いのは全部にアダプター繋いでくれてるので一斉にオンオフが出来るんだ」

由依「へぇ~…すごいねー♪」


由依「じゃあこっちのは?」

義雄「これはデイレィて言って音を遅らせる機械」

義雄「だからエコーの深さを変えたり出来るんだよ」

由依「すごーぃ、高そう……」

義雄「うん、全部合わせたら10万以上はするかも……」

由依「うそっ!マジ……?」

義雄「あ、小林さんは別に買わなくてもこれ使ってくれていいよ」

由依「うそーん♪何でそんな優しいの、よしおくんは♪」

義雄「あれ……?」

由依「やっぱり理佐が惚れただけあるねー♪」

理佐「ちょっとぉー!!由依ー!!」

由依「あれ?理佐聞いてた?」

義雄「アハハ…」



理佐「西野くん、その青いステッカー……プライベートビーチて……」

義雄「あ、これ前に言ってた行きつけのサ店だよ。『プライベートビーチ』てね♪」


義雄「さすが、やっぱ一瞬で英語読めるんだねー♪」

理佐「いや、すごいど真ん中に貼ってあったから…」

義雄「昼コン終わったらここで打ち上げしようか?」

美波「えー、何なにー?打ち上げー?やるー♪」

茜「打ち上げ、イェーイ♪」

由依「あたしたち何にもしてないけど…」

義雄「いいじゃん、大勢のほうが楽しいし♪」

由依「まぁそりゃそうだね♪」

尾関「理佐、よかったねぇー♪」

理佐「ちょっとぉーおぜちゃんまでー!」

尾関「エヘッ♪」

おぜちゃんまでもがからかいに参加するようになってしまった……







第百一話へつづく…











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