だって、恋したいもん!

第百一話  練習の成果







義雄「じゃあさ、一回通しでやるから渡邉さんは三曲目に入ってもらうからそれまで見といてくれる」

理佐「うん、わかった」


義雄「じゃあいこっか!♪」

全員「オッケー!♪」


そしてみんなの表情が引き締まり、それぞれがアイコンタクトをしてドラムのスティックのカウントが始まった。


一曲目は一気に全員が曲に入る派手なオープニング。

私たちMARRYメンバーはその迫力に圧倒されてお互いに顔を見合わせた。


一曲目が終わり二曲目に続けて入った。

同じように派手な曲だ。

私たちはただただ見入るばかりだった。


そして二曲目が終わると一旦演奏が止んだ。

そしてボーカルの秋元くんが、


秋元「じゃぁここで渡邉さんを紹介するからそしたら舞台袖から入ってキーボードのところへ行ってくれる?」

理佐「うん、わかった」

と、言って私は立ち上がりキーボードの前まで行った。



義雄「じゃぁ大丈夫?」

理佐「うん♪」

義雄「オッケー、じゃぁ…」

と、彼がドラムの斉藤くんに合図してカウントが始まった。

そしてバラード調の曲が始まり私もうまく入ることが出来た。

Aメロ、Bメロ、サビと順調に進み2番へと入る。

2番も同じ繰り返しで上手くこなせた。


そして緊張のキーボードソロだったけど上手く弾くことが出来て彼のギターソロへとバトンパス出来た。

彼のギターソロからは一気に激しい曲調へと変わりボルテージが上がる!



そして演奏が終わった…





いつの間にか教室の外に数人の生徒が集まっていて拍手が起きた。


秋元「ありがとー!♪」

と、言ってボーカルの秋元くんが外の生徒へ手を挙げてお礼を言った。

秋元「渡邉さんもありがとう♪」

秋元「一応ここで客席に退場すること伝えるから、それで袖の方に下がってもらうよ」

理佐「うん、わかった」

と、言って私はみんなのところへ戻った。



尾関「理佐すごいねー♪」

理佐「うぅん、そんな…」

尾関「息ぴったりだったよー!すごーぃ♪」

由依「練習の成果あったね♪」

理佐「うん…」


と、言っていると次の曲が始まり私の声はかき消された。







第百二話へつづく…











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