だって、恋したいもん!
第百二話 貸すって
そして四曲すべての演奏が終わると教室の外の生徒から拍手が起こった。
秋元「ありがとう♪本番も見に来てねー♪」
と、マイクを通して秋元くんが言うと生徒たちは、
「もちろん行くよー!」
と、声をそろえて言っていた。
義雄「じゃぁちょっと休憩してあとでMCの打ち合わせだけしておこっか?」
と、彼が言うと皆楽器を置いてそれぞれが近くの椅子に座った。
そして彼は私の方へきて、
義雄「渡邉さんすごいね!だいぶ練習したんじゃない?」
理佐「う、うん…まぁ…」
義雄「なかなかこんなにすぐに合わせられるもんじゃないんだけどね」
理佐「そうなの?」
義雄「うん、正直難しかったら秋にしようかと思ってたんだけど…」
義雄「こんなにすんなりと出来るなんてやっぱすごいよ!」
理佐「え、そんな…こと…」
義雄「やっぱ渡邉さんに頼んでよかったよ♪」
美波「だめだよぉー引き抜きはー!」
義雄「あ、うん…もちろんわかってるよ」
美波「まぁでもたまには貸してあげてもいいかなぁ~」
義雄「え、ホントに!?♪」
理佐「ちょっと、貸すって…」
義雄「でもマジでキーボード入れてやりたい曲いっぱいあるんだよねぇ~」
美波「じゃあ一曲につき一回デートしてくれたら貸してあげる♪」
義雄「え、それは…」
美波「あーん、フラれちゃったぁーん。。。」
義雄「あ、あのぉ…」
美波「やっぱ理佐じゃないとダメなんだー!」
義雄「えー!いや、そうじゃなくて…」
理佐「ちょっと美波さん!?」
美波「わっ!理佐が怒ってる…」
と、美波にからかわれていると…
「先輩ぁ~い♪」
と、例の後輩二人が入ってきた。
第百三話へつづく…