だって、恋したいもん!
第百八話 告白してみよっかな
由依「理佐、楽器屋に何しに行ってたの?」
理佐「あ、うん…ちょっとキーボード見にね…」
由依「買うの?」
理佐「う~ん…学校では部のを使わせてもらえるけど家で練習するのにね」
由依「いいのあったの?」
理佐「う~ん、よくわかんないけど…」
美波「理佐もずいぶん本気になってきたじゃん♪」
理佐「最初美波が言い出した時はどうしようかと思ったけど…」
美波「これもよしおくんのおかげだよ♪」
義雄「え、オレ?」
美波「そうだよ!理佐をよしおくんたちのバンドに入れてくれたからだよ」
義雄「そうなの?」
美波「あたしたちとするだけじゃそんなに本気にはならなかったでしょ?」
由依「確かにね、あたしたちのレベルじゃ理佐とは釣り合わないだろうし」
由依「上手い人たちの中に入ったからこそだよ」
義雄「そうなの?」
理佐「あ、うん…どうだろ…?」
美波「そうだよ♪」
由依「で、後はね♪」
美波「そうそう、よしおくんが理佐を彼女にしてくれたら全てうまくいくんだよ♪」
理佐「えーー!!!」
義雄「え? オレが? 渡邉さんを……?」
由依「うんうん♪」
美波「うんうん♪」
義雄「あー……うん、それじゃ…」
理佐「え……?」
義雄「告白……してみよっかな……?」
理佐「え…………」
由依「うんうん♪」
美波「うんうん♪」
と、彼は立ち上がり私の方を向いて…
義雄「ゴホンッ!…」
理佐「え……ちょっと…」
義雄「えーとぉ……それじゃぁ……」
理佐「え…ちょっと待って……」
と、私の心臓の音が店内中に響き渡って爆発しちゃうんじゃないかと思うほど激しく波打っていた!
義雄「て、そんなの出来るわけないじゃん!」
理佐「え………」
義雄「オレなんかじゃフラれるに決まってんじゃん!やめてよもぉー!」
由依「ズコーッ!」
美波「ドテーッ!」
理佐「…………」
義雄「もぉー!やだなぁー! オレなんかじゃ渡邉さんにそれこそ釣り合うわけないじゃん!」
義雄「ちょっとベーコンポテトパイ買ってくるね」
と、言って彼は追加注文をしに一階へ降りていった……
第百九話へつづく…