高嶺の花と呼ばれた君を僕の腕の中で包みたい
あったかい煮込みうどんは落とし卵が半熟で疲れた身体に染み渡る優しい味だった。
「華、ホットココアでよかった?」
ソファーに座る華の前に尊臣は甘い匂いが漂うホットココアを差し出した。初めて入る男性の部屋も尊臣の部屋だったからか、ドキドキと胸が高鳴るくらいで、息が苦しくなったりすることはなかった。
「うん。ありがとう」
華がココアを受け取るとギシッとソファーが沈んだ。少し動けば尊臣の肩が当たる距離。こんなに近くても怖くない。それどころかもっともっと近くに行きたい。尊臣の熱を感じたい。尊臣に好きな人がいることは分かっているけれど、誰にも尊臣を取られたくない。
「尊臣くん」
「ん?」
尊臣は優しい瞳で華を見た。