高嶺の花と呼ばれた君を僕の腕の中で包みたい
ゆっくりと尊臣の唇が離れていく。尊臣の赤く艶めいた唇がそっと開いた。
「華、ずっと好きだった。俺が日本に戻ってきた理由は華だよ。俺がアメリカに行くときの約束を守るために、やっと日本に戻ってこれたんだ。遅くなっちゃたけどな」
「……約束」
ってなんだっけ? 尊臣との別れのときは泣きすぎてあまり記憶がない。首から下げているネックレスをもらったことまではちゃんと覚えているのだが、その時尊臣がなんて言ったのかはよく聞こえなかった。
尊臣は何かを察したかのように小さく微笑んだ。
「やっぱり華は忘れてるか。俺も医者になって華を必ず迎えに行くって約束したじゃねぇか」
俯きかけた華の顎を尊臣はそっと手を添えて持ち上げると、視線を混ぜ合わせた。