溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


 連絡を取る晃汰さんを目に、思いがけない予定ができて嬉しくなる。

 ここのところ晃汰さんは時間外の仕事が多く、帰宅時間も別になることが増えている。

 院長ともなると、業務外でも仕事関係の付き合い等も増えるから仕方のないことだけど、ここのところはそれが普段よりも多めだ。

 一緒に夕飯をとれることも少し減り、一緒に過ごすプライベートな時間が減っている今、こうして休日に一緒に過ごせることは素直に嬉しい。

 お邪魔する時間がお昼頃ということもあって、手土産にはケーキなどとは別に子どもたちも食べられそうな様々な種類のサンドイッチを専門店で購入した。


「こうにい! いらっしゃい!」


 都内一等地の高級低層マンションにお邪魔すると、玄関からすぐに月くんと詩ちゃんが出迎えてくれる。


「月、詩、少しぶりだな」


 晃汰さんは飛び出してきた月くん詩ちゃんの頭を交互に撫でる。

 ふたりは次に私を見上げた。


「千尋ちゃん、こんにちは!」


 詩ちゃんがそう言うと、月くんも続けて「こんにちは!」と挨拶をしてくれる。

 ちゃんと名前を憶えてくれていたことが嬉しい。しかも〝ちゃん〟で呼んでもらえるなんて思ってもみなかった。

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