溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


 早く会いたい気持ちはものすごくある。でも、晃汰さんとふたりきりの時間があとわずかだと思うとそれは寂しくも感じる。複雑な感情がせめぎ合っている感じだ。

 テーブルに手をつき、椅子から立ち上がる。

 突然立ち上がった私を、晃汰さんはカップを置いて不思議そうに見つめた。

 そんな彼の目の前まで行き、おもむろに両手を広げる。

 正面から、座ったままの晃汰さんの首に両手を回して抱きしめた。


「千尋……?」


 すぐに私を受け止め、抱きしめ返してくれる晃汰さん。

 好きな気持ちが溢れて、胸がきゅんきゅんと震える。


「ふたりきり最後の時間、大切に過ごしましょう」


 私からの言葉に、晃汰さんは「ああ、そうだな」と答えてくれる。

 椅子から立ち上がり、今度は包み込むようにして私を抱きしめ直してくれた。

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