溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る
「あっ……小室さんは? お母さん、こんな風なことになっちゃって、ご迷惑を」
「あ、それは大丈夫。ちゃんとさっき連絡しておいたから。オペも無事に終えたことを伝えたら、安心されてたよ」
「そう。ごめんね……」
「お母さんが謝ることじゃないよ。病気だったんだから」
「そうだけど、あなたの大事な日に、お母さんの急病で台無しにして」
こんな時まで私の縁談の心配をする母に胸が締め付けられる。
それだけ、私に結婚をして落ち着いてほしいという気持ちが強いに違いない。
「今回の縁談……どうだった? 小室さん、すごくいい人そうね」
「うん、そうだね」
「お母さんね……女の子を、ちいを産んでからずっと夢があってね」
「夢……?」
訊き返した私に、母親は横になったまま小さく頷く。
「絶対、娘のウエディングドレスは見なくちゃって。並んで、一緒に写真が撮れたら最高ね」