溺愛前提、俺様ドクターは純真秘書を捕らえ娶る


 その後、時間通り九時には引っ越し業者が到着し、無事部屋を引き払った。

 業者を見送ってからすぐに晃汰さんの車でマンションに向かい、落ち合った引っ越し業者に荷物を運び入れてもらった。

 お昼前には業者も立ち去り、マンションには晃汰さんとふたりきりになった。


「すごい……調理器具やお皿が揃ってる」


 一段落し、私は新居をじっくりと見て回っている。

 眺望の素晴らしいリビングダイニングをはじめ、私個人の部屋も用意してもらっていた。

 その自室のとなりに晃汰さんの書斎がある。彼の書斎はシンプルでブラックを基調とした落ち着いた空間。デスクとソファだけが置かれ、ウォークインクローゼットがある。

 そして、寝室は夫婦の寝室としてしっかり用意されていた。

 グレーシルバーのシーツがかけられた大きなひとつのベッドは、部屋の真ん中に置かれ、その存在だけで私の鼓動を激しく高鳴らせた。

 今はキッチンに入り、収納棚をひとつひとつ開けて見ているところだ。

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