私だけを濡らす雨/ハードバージョン
止んだ雨、病んだ心ーカバーエンディング稿ー



「アイツには二人のこと、そろそろ話さないか?」

「うん、そうね、そのうちね。私にもいろいろ考えがあるし、私もケンも高校受験控えてるし」

「ああ、そうだな。じゃあ、話すタイミングはその辺を見極めてな。でも、君はまだ15才だ。実際はこういう行為って淫行に当たるだろう。やっぱり後ろめたいな…」

「お互い愛し合ってるのよ。過去にあんなことあったんだし、年が離れていてもさ、心を通わせたって不思議ないでしょ。だから大丈夫よ、ふふ…」

翌日、私は玄関に出て正樹を見送ったわ

まるで新婚さんじゃん(笑)

さあ、学校行かなきゃ…


***


そして、その日の夜

今日は正樹が関西へ出張なので、ケンと郡家で二人きりだった

二人はお姉ちゃんが寝ていたベッドで抱き合った

それは、とても刺激的だった

お兄さんとはここでは寝ないことにしてるんだ

二人とも愛してるけど、愛され方は違うし


***


「ツグミ…、あの日、お前とのことをウソだったと認めたら、お姉さん、どうしただろう」

「あなたを本気で愛したかもね。誰も殺さず、ケンを自分のものにしてそれで終わったって気がする。私、お姉ちゃんのことは全部わかってるからさ」

「じゃあ、お姉さんにはホントのこと言えばよかったのかな」

「ううん。あなたには私との約束守ってもらって、私は嬉しいよ。これからも守ってよ。お兄さんにも、本当のことは言っちゃダメよ。私の体奪おうとしたの、私から頼まれた自作自演だったなんて」

「わかってるさ。でもさ、兄貴、ツグミのこと好きになってる気がするんだよ。俺たちがお互い好きなのは気づいてても、体の関係までは知らないからさ。近いうち言わなきゃな」

「うん、そのうちね」

でもゴメンね、ケン…

私、今と同じこと、昨夜お兄さんとベッドの中で語り合ったのよ

あなたにはそろそろ話さなきゃって


***


私の心を冷やし続けてきた雨は確かに止んだよ

でもさ…

その凍え切った心は既に病んでいたの

桜木兄弟のカラダを往復して、私は、そのことを悟った…

お姉ちゃん…





『私だけを濡らす雨』  ー完ー


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