素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
 ちゃんと彼の目を見て言いたかったのに、涙がまた流れてしまった。でも、やっと彼に自分の気持ちが伝わったのを感じて、すごく嬉しくて、人生初めて好きな人に面と向かって好意がちゃんと伝わったことも、なんだか感動もしてしまって、嬉し涙が次から次に流れてしまった。

 ゴトフリーはそんなアリスを愛しそうに見て、ゆっくりとした動作で抱きしめた。

「めちゃくちゃ嬉しい。直接、そう言って貰えるのはもっと時間かかるかなって、正直思ってたんだ。これから何よりも大事にするよ。アリス」

 アレックの嬉しそうなキュルキュルとした可愛い声が、夕暮れになってきた空に響いた。
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