素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる
「俺は……寝てるだけ?」

 信じられないようで、確認するように聞き返したその言葉にうんと頷く。呆然としているその大きな体を押して、横になってもらう。さっきからゴトフリーはもう下着一枚の姿だから手触りの良い滑らかな肌はすぐ目の前にある。アリスはまずその首元をぺろっと舐めた。彼は仕事終わりに必ず湯を浴びてくるはずなんだけど、ちょっと塩っけのある味がした。

「おいしい。なんでかな……ゴトフリーだからかな……」

 そう独り言を言いながら、何も言わずに固まっているゴトフリーの耳元を、いつも彼がしてくれるように舐めた。試行錯誤しながら、彼が感じるように舐め進めていく。

「っ……アリス。確かにすごく気持ち良いけど、これからどうするの? ……簡単にで良いから方向性を教えて欲しいんだけど」

 その言葉にアリスは笑いながら、ちょっと力を入れて耳を噛んだ。彼はその刺激に息を吐く。

「ダメだよ。それだとお仕置きにならないでしょう? ねえ、ゴトフリーの胸って筋肉がついててすごく綺麗だね。ここも美味しそう」
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