素直になれない雪乙女は眠れる竜騎士に甘くとかされる

04 いじわる★

 足の先からはじまった濡れた舌の侵攻は時折左右を入れ替えながら、体の中心に向かってずっと続いた。でも際どい部分は舐められるけれど、肝心のその部分には絶対触れてくれない彼にアリスはついに我慢出来なくて訴えた。

「も、やだあ。なんでそこは舐めてくれないの?」

 あんまりの快感に涙をこぼしたアリスにゴトフリーはそれに気がついて、体を倒してその唇で涙を吸った。そうしてちゅっと唇に触れるだけのキスをして、吐息を感じる程の近い距離で優しく問いかけた。

「言ってくれなきゃわからないよ。どこをどうして欲しいかちゃんと俺に言って?」

 紺色のその目はあくまで優しくて、意地悪を言っているように見えない。こんなに虫も殺さないような可愛い顔をしているのに、こういう時にはすごく意地悪になることを知ってアリスはすごく複雑だった。
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