海色の世界を、君のとなりで。
ゆっくりと顔を上げた彼女たちは、ひどく申し訳なさそうな顔をしていた。
確かに互いの意見や思いの食い違いはあったけれど、悪いのは彼女たちだけではない。
「わたしの方こそ、嫌なこと言ってしまってごめん。正直、あのときはたしかに本気でやってなかったの。いい加減だったの。だから中山さんたちの言ったことは、間違いじゃないんだ。それがあんまりにも正論だったから余計に悔しくなって、完全に八つ当たり。本当にごめんなさい」
頭を下げると、同じように「顔あげて」と返ってくる。
視線を上げると、そこには強い瞳があった。
決意を秘めるようなまっすぐな視線がわたしに降り注ぐ。