海色の世界を、君のとなりで。
「……努力が報われないことを嘆くより、報われるほどの努力をしたら?」
ああ。言ってしまった。
ガラガラと何かが音を立てて崩れ落ちていく。
どこまでも深い奈落の底に堕ちていく。
強引に鞄に物を詰め込んで、足早に部室を去った。
一言も発することなく、彼女たちと視線を合わせることもなく。
……苦しい。痛い。────哀しい。
黒い感情がどろどろと混ざり合って、わたしを呑み込んでいく。
巨大な渦に取り込まれ、自分が禍々しい何かに嵌まっていくような、そんな感覚がした。